2019年07月13日

悲しき少年兵

英語の苦手な私でも歌いながら情景が浮かんでくることもある。それはジョニー・ディアフィールドが歌う「悲しき少年兵」。もちろん自分なりに分かるだけ。ひょっとして誤解しているかも知れない。それなのに書きたくなるから困ったものだ。

ジャックは17歳になったら海兵隊を志願することに決め、同級生たちの前で決意表明をした。
「お前たちは学校で歴史を学べ。俺は海兵隊で歴史を作る」
「V国の自由と民主主義を守るために行くのね。素敵だわ」
とベティイはつぶやいた。歌詞にはないが、命を賭けた仕事に就く以上、それなりの動機付けが必要と思う。それで勝手に付け加えさせてもらった。

歌詞の1番、アメリカ西海岸の軍港
海には航空母艦、巡洋艦、駆逐艦が浮かぶ。しかし、この日の主役は戦地V国に向かう海兵隊である。軍楽隊が演奏する「海兵隊賛歌」をバックに行進する隊員の中には胸を張って歩く、あの少年がいた。肩をいからす海兵隊式である。誇り高きマリンコ(Marine Corps)になったのだ。

見送りの人々の歓声の中から、あの少女の声が聞こえてきた。「愛しい人よ、さようなら」。少年に聞こえるささやくような少女の声。軍楽隊の演奏は「錨を上げて」に変わり、船は出航した。

歌詞の2番、太平洋
出航して1時間たった。一人でデッキに出てみると、空は青く雲は白く海は静かだ。ふと我に返ると、少女のことが心配になってきた。離れていたら心変わりをするのではないか?

少女の写真を見ながら涙がホロリ、一人で泣いていた。何故か、港で聞いたささやく様な少女の声が聞こえて来る。「愛しい人よ、さようなら」。繰り返し聞こえて来る。

歌詞の3番 帰港
戦場に正義はなく、ただ破壊するだけだけだった。国に帰ったら、奨学金をもらって大学に行き、卒業したら職を得て、あの少女と結婚すると言う夢を描いていた。アメリカでは若者が軍に志願する理由のトップは「奨学金」と「医療保険」だそうだ。

船は入港し、港は出迎えの人々で溢れていた。群衆の中に少女が居ないか一生懸命探したが見つからない。夢は夢、やっぱりそうかと思った。戦地では裏切りと混乱は嫌と言うほど見て来た。少年の心は既に中年男の様になっていた。心変わりなんて、あって当たり前と諦めていたのである。

「さて、衣納を担いで田舎に帰るか。大学は止めてカウボーイになろう」。このまま書き続けていると三千頭の牛を連れてミズーリまで行く話になりそうだ。切りがないので、これでお仕舞。

書いているうちに空想の部分が次第に大きく膨らんできた。空想をしていると楽しいし、金もかからない。しかも私は時間のブルジョア、時間なんか使いきれないほど持っている。今はね。

Lonely Soldier Boy 歌:Johnny Deerfiled
1961年日本で大ヒット、アメリカでは話題にもならなかったそうだ。ストーリーが分かり易く、歌っていると英語が分かるような気がしてくるので有難い。錯覚とは思うけど……。
posted by 中波三郎 at 00:00| Comment(0) | あの歌この歌
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